はぐルッポの親の会行ってきましたよ

だいじょうぶ。不登校でも松本には「はぐルッポ」がある。

医療の立場で子どもや若者の診療をしていると不登校やひきこもりの相談もよく受けます。



学校にきちんと毎日行くのが当たり前でしょう?
「まずは身体が楽で、こころが楽しいこと感じられることが第一です。」

みんななかよくがんばれる子になることが目標?
「誰とどこで何を頑張りたいかは自分で選んで決めたい!でもきっかけや選択肢は必要。」

でも、好き勝手していたらわがままになるでしょ?
「それぞれがわがままに幸福追求して、ぶつかったら対話をして合意を得てすすんでいけばいい。」

不登校の予防をどうすれば??
「不登校という問題があるわけじゃなくて、子どもの多様性に応じた多様な育ちの場がないだけ。」


これらのことはくりかえしお伝えしていることですが、具体的にどうすれば?

松本には「山雅」が、そしてはぐルッポがあります。

というわけで、松本市からも支援をうけて、松本の信州大学旭キャンパスと、女鳥羽川沿いの間の一軒家でフリースペースを運営する「はぐルッポ」親の会からお声がけいただいたので、会場のふくふくライズにいそいそと行ってきました。


新型コロナ流行の隙間をぬっての、ひさびさのリアルな会でした。
公民館の広々とした部屋で椅子の間隔を空けて・・という最近のネオコロナル様式です。
窓を開けると風が爽やかな季節になってきたのが救いですね。



やはり集まって参加者で空気感を共有できるのはいいものです。
会の前後での裏話や小話もやりやすく偶然のつながりなども生まれやすいです。
残念ながら対面してもマスク越しなのは印象に残りにくく人がぜんぜん覚えられないのは難点ですが。
相貌失認の人の気持ちがわかります。


スライドをつかった講演というのも一方通行で個人的に飽きてきたということもあり、今回もホワイトボードをつかって事前にあつめたのと当日の質疑応答に答える対話形式にしました。
したら、漢字が全然かけなかった・・・orz。
でも無問題。私は元気で大人やってます。いまはスマホもPCもありますしね。

参加者は当初10人くらいかなかと聞いていたのですが、最終的に40人の参加者でした。^^;

ここまでの人数になると一つの輪で皆の声をひろいつつというのは難しいですが、それでもいろいろな声がきけてシェアできていいですね。

私は本当は一対一の診察よりもこっちのほうが好きなのです^^; 
参加者からもいろんな声がきけて学べるし、困ったらきっとだれかに助けてもらえますからね。

サードプレイスを持とう、つくろう

マッチングが悪くたまたま行っている学校や先生と合わない、そして学校へいけなくなる子どもは一定数いるとおもいます。そんな状況になった時に家で親と子どもだけだと煮詰まってしまいますし、親子と学校だとどっちが悪いという対立構造になりがちです。

そういった場合にさまざまな教育相談に出向いたり、医療機関を受診してみたりするかとおもいます。
身体不調や精神面の症状から医療機関に治療を期待される場合もありますが、不登校を子どものせいにされて医学モデルでの解消を期待されても出来ることとできないことがあります。
病的な焦りや不安を減らす薬はあっても、安心感を与えるお薬はありません。やりたいことに集中しやすくするお薬はあっても、そもそも興味のないものに興味をもたせるお薬はないです。
あってもそれ相当ヤバいやつや。

だから親にも子どもにも家と学校以外の第3の多様な場所が必須なのですよ。

その一歩目として子どもたちにはフリースペースなどの学校以外の子どもたちの居場所、そして親には「不登校の親の会」というのは本当にどの地域でも大事なリソースです。
親は子どもや学校との対話に必要な知識(手立てと見通し、選択肢)と余裕、ネットワーク(仲間)が得られますから。しかし、こういう会や場は渦中にいる親だけで維持するのはなかなか難しいです。
そして教育機関や教育委員会などにはそういった場所はなかなか用意できません。
あっても固いものになりやすい。
民間でやろうにも公的な予算は得られにくく、どうしたらいいかわかならない状態でしょう。

そんな課題意識からうまれたという「長野県の不登校を考える県民の会」は、会や個人どおしがつながり、たとえ自分の地元にそういった会がなくても、なくなっても、県内の仲間とたちとゆるく繋がりながら、やっていこうという集まりです。
情報交換をしたり、それぞれの地域でで立ち上げたい人がいたら応援にいったり、「不登校を考える県民の集い」として年1回あつまる会は10年間開催されてきました。
今はコロナもありリアルな集まりはできていないですが、SNSを活用したオンラインでの情報交換はつづいています。


その中から、いろんな活動やNPOなどが生まれたり、地方議員になる人がでてきたり、あらたな会や場が産まれたり・・。繋がることと続けることって大事だなあと思います・・。

長野県内の他圏域や全国各地の活動からも刺激をうけますね。
諏訪はネットワークができて様々な会がありますし、長野には老舗のブルースカイがあり、Happyspotclubも元気です。伊那はNPO法人はみんぐさんなどがあります。

中信エリアは子どもや親が集まったり繋がれたりという場がすくなかったのですが、あづみの不登校の親の会「ひらく」や、松本の、「はぐルッポ」親の会、「モモの会」なども定期開催されるようになってきました。

どちらも学齢期の不登校やもう少し上の年齢のひきこもりなどの親がいい感じであつまれる場です。
他にも中信エリアで活動されている会や、新たな場や集まりを開きたい方がいましたら教えて下さいね。
紹介や出来ることで応援させていただきますので。

ということで、育ちが心配だったり、子どもが行きしぶりや不登校などの様子があったら、こういった親の会に顔をだしてみてください。きっとさまざまな気づきと癒やしと仲間が得られると思います。

あ、次回のはぐルッポ親の会は、10月16日(土)で不登校経験者でアーティスト、各地で子ども若者の居場所支援、フリーペーパーhanpoの発行もしている草深将雄さんのお話をみんなで聞こうという趣向だそうです。
こちらもぜひ。

草深将雄さんのインタビュー動画はこちら。
前編)(後編

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