東畑開人の「居るのは辛いよ」のコミカライズ版がでていました。
俺がしたいのはケアではなくてセラピーだと意気込んでギョーカイに飛び込んだ京大卒の新米心理士の博士が沖縄の精神科デイケアでいろいろ経験して考える話です。
人や世界への信頼感が失われてしまった、統合失調症やうつ病などの方は、こういうゆるい感じで安心していられる居場所での繰り返しの日々の中、スタッフやメンバーどおしが人と人として生活し、繋がりながら回復していくのが今でも基本です。
一方で、発達障害などの方は当初は、ある程度、時間や空間がより構造化され、意味と見通しが明確なところでないと不安が強まりかえって辛いでしょう。
しっかりとスタッフ主導の明確なプログラム(スポーツ、心理教育やSST、集団認知行動療法など)を選べるカルチャーセンター型の方がとりあえずは入りやすいのだと思います。
しかし、役割を与えられたり、安心して暇を感じていられるようになったり、自分を出せたり、淡い恋をしたり色々ある中で回復、成長していくという場も必要です。
この2つのニーズや流れをどう汲んでどういう気づきと癒やしの多い、回復や成長を促す場をつくっていくのか。かとうメンタルクリニックのデイケアでのもっぱらの悩みです。
このマンガ版と原作の本も待合室の本棚に置いておきますね。