あづみの不登校親の会「ひらく」2周年イベントレポート

コラム

あづみの不登校親の会「ひらく」2周年のイベント開催されました。

「ひらく」は安曇野市に住む親が、望月青少年自然の家での長野県不登校を考える県民の集いでの出会ったのがきっかけで、令和2年2月22日に誕生し、毎月、場をつくり会を重ねてきました。

今回のイベントは、対面(ハイブリッド)でやり、親などの交流会もという予定で、安曇野市の小中にチラシを配布し、会場も借りて準備をすすめてきましたが、残念ながらオミクロン株の流行とマンボウのためオンラインのみでの開催となってしまいました。

しかし、ただでは転ばない。
hanpoメンバーでもあるいしだゆずまさんの協力のもと、民家のスタジオから配信し、オンラインで76名もの参加者がありました。
こういうことが手軽にできる時代っていいですよね。
市民タイムスやMGプレスさんも取材してくれました。

地元の親の立場の方が多いと思われますが、遠くは沖縄、北海道からの参加者も、そして地元の県議や市議の方の参加もありました。

必要な人に必要な情報がとどいてくれるといいなあ。

他人と比べないで、せっかくといわないで


hanpoメンバーで不登校経験者の福住さんと草深さんの対談形式で進行。

ちなみに、草深氏はフリースペース運営やアーティストetc.などとしてマルチに活躍、福住さんは信大教育学部で学びつつフリースペースの運営などに加わっています。

前半はおそらく親にはグサグサ刺さる重い内容な一方で、まさに不登校の子どもや経験者には「わかる!」と共感をもてる内容だったと思います。

ゲームしながらもゴロゴロしながらも子どもはいろんなことを考えているのです。
親に「学校はどうするのか」とかと聞かれたり、兄弟や親戚、他の子と比べられるのは本当に本当に嫌だったと。
さらにいろいろ先回りされたり、誘導されたり、「せっかく」というのも余計なお世話で辛かったとのこと。

親にも知識も余裕も仲間もなく、家の中はなかなか対話的な雰囲気じゃなかったということでしょうね。親も誰かに「不登校になったのは育て方が悪い」などといわれ辛かったのだとおもいます。
学校へ行くことを目標にしている限りそれは親子ともに辛い。

それでも親にもその囚われから抜ける瞬間、子どもを認める瞬間がきて、そのきっかけはなんだったかわからないけれど・・。
子ども自身、環境どっちが変わったのが先なんでしょう?

世界を見せてほしい。出会いのきっかけを。


その一方で、親や親の知り合いを通じて、また知らない場所へつれていってくれたりして家以外の世界を見せてくれたというのは良かったとのこと。

そして大人扱いして適度な仕事をまかせてくれたのもよく、おかげで一人暮らしできる生活技能の力がついて今も役に立っている。

ぞじて親が他の人と話しているのを見て、親じゃない姿をみられたのはよかったという声も。

参加者からは、「親ガチャ」というけれど、子どもは親だけで育つものではない。
子育てに正解なんてない。
だから、親が自分がすべての役割をしようとせずに、子どもが自分の師とか仲間をみつけられるようにしておけばいいだけじゃないかなと思う。

学校の内外でもいろんな人に出会えれば、そのための仕組みが必要というような意見もでました。

しかし、そもそも不登校になると情報がない、不登校をどう生きるかの情報がない。
義務教育のルートから外れるとたのルートが見えない、選択肢と、ネットワーク、もっと公的な支援も必要。学校だからというわけではなく、多くの人に会って、いろんな価値観にふれる事が大事なのです。

だからこういう親の会や様々な居場所が各地に必要ですし、それをつなぐネットワークも必要です。

草深さんは、17歳のときに初めて不登校当事者としてこういう話をしてから、同様の内容を繰り返し15年以上も語っていてさすがに鮮度もおちている(自分の中での生々しさがということのようです)。
しかし不登校をめぐる社会の状況が大きくかわらないから、まだ語り続けなければいけないということに嘆いていました。

多様な学びと育ちの場ができることで、近い将来、不登校という言葉がなくなればと思います。

最後にひらくの共同代表の山本さんが、議員もびっくりのひらくのプレゼンで締めました。
ぜひ、いろいろな立場から仲間に加わってください。
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